QLOOKアクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告  |  ↑Top

2011/03/28 (Mon) 20:30

3/28福島原発今後の予想

genpatsu2011-03-27.jpg
図1 福島第一原発1~4号機の現状(27日現在)

・原発施設の今後の予想
図1のようにに問題はたくさんある。政府も認めているようにいつまで続くのか予想ができない。一応収束したと言えるまで、数ヶ月もしくは年単位での作業が必要であり、その後もメンテナンスが必要なのはほぼ確実であろう。ただし、炉心溶融(メルトダウン)は既にしているので、今後急激に大きな変化が起こる可能性は低く、一進一退の状態が続くと考えられる。

問題を大きく分けると以下のようになるだろう。
・原子炉冷却問題
・使用済み核燃料冷却問題
・放射性物資飛散問題
・放射性汚染水流出問題

原子炉も使用済み核燃料プールもとりあえずはある程度安定しているので、急激な変化が起こる可能性は今のところ少ない。今後安定電源による自動冷却機能が回復できるかどうかが鍵。もし自動冷却機能が回復しない場合は、新たに安定して冷却水を供給する設備を開発する必要があると考えられる。

放射性物資の飛散を防ぐには、何らかの形で原子炉を覆う必要があると考えられる。特に2号炉については圧力制御室が破損していると考えられ、原子炉の冷却が完全に安定したとしても、なんからの覆いをしなければ、放射性物質の飛散は避けられないと考えられる。その場合、チェルノブイリのようにただ単純にコンクリートで固めるわけにはいかない。冷却機能を保持しつつ覆うのは簡単ではなく、きちんとした設計が必要となるので時間がかかる。また電源復旧や冷却装置などとの兼ね合いで設計が大きく変わる可能性がある。

放射性汚染水流出問題は解決が困難である。当初の予定では、タービン建屋内の大量の汚染水は復水器に入れ、そこで処理する予定だったが、タービン建屋内の汚染水の量が多すぎて入りきらない。また処理した後の放射性廃棄物をどうするかについても現状では見通しが立っていない。やはり新しく処理用のプラントを建設する必要があるだろう。また原発敷地内だけでなく、近くの海水から高濃度の汚染水が検出されたが、どこから流出したのか現時点では不明である。従って対策も予測も現時点では不可能である。
fukusuiki.jpg
図2 福島第1原発の原子炉建屋とタービン建屋の構造

まとめると、新たに対策用のプラント建設をせざるを得ないと考えられ、一応収束と言えるだけでも最低でも数ヶ月はかかると考えられる。その間は一進一退が続くものと考えられる。

ここまでの主な参考URL
原発事故 汚染水、復旧の障害に 復水器に回収も処理難題(産経新聞 3/28)
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20110328098.html
福島第1原発:2、3号機の復水器は満水…汚染水移せず(毎日新聞 3/28)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110328k0000e040050000c.html


・シーベルトに関する基礎知識
この後、原発施設外への影響予想を行うが、その時必要なシーベルトという単位について是非とも把握していただきたい。シーベルトは生体への被曝の大きさの単位であるが、1時間当たりの場合、1年間の累計の場合、被曝していた期間の累計の場合などがあるので、そこには注意していただきたい。人体への影響度を見るには被曝累計を計算し、Wikipediaの表と照らし合わせるのが分かりやすい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88
主な目安としては、年間1ミリシーベルト、10ミリシーベルト、100ミリシーベルトという3つの桁を憶えておくと理解しやすい。厳密に言えば外部被曝と内部被曝、一時的な被曝と恒常的被曝などによって影響が違うが、上記のように細かい数字よりも桁が重要なので、目安としては十分役に立つ。

1ミリシーベルトは、自然放射以外に一般公衆が1年間にさらされてよい人工放射線の限度(ICRPの勧告)。
10ミリシーベルトは、地球上で最も自然放射線量が高い地域での1年間の自然放射線量であり、日本国原子力安全委員会の指針では一般人の「屋内退避」である。
100ミリシーベルトは、今回引き上げられる前までの原発作業員の被曝規制値であり、これを超えると発癌のリスクが0.5%上がる。
東大病院放射線治療チーム@team_nakagawaのツイートメモ。(2011/03/16頃)
http://se7elndn.tumblr.com/post/3904637356/team-nakagawa-2011-03-16


・避難範囲の予想
これまでの原発より半径20km内の避難指示というのは、一時的な避難としては一応合理的であったと考えられる。それは、この範囲の事故より2週間での累計被曝量が10ミリシーベルト台だったと考えられるからである。しかし、今後この状態が続くと累計被曝量も増えてくるので、避難範囲を拡大する必要があると考えられる。以下、政府がそのような指示を出すかどうかは別問題として、合理的な避難範囲を考える。
speedi.jpg
図3 SPEEDIによる3月24日までの内部被曝積算量

図3はSPEEDI(文部省の緊急時迅速放射能影響予測システム)による3月24日までの内部被曝積算量である。これによると3月24日までに被曝量累計が100ミリシーベルトに達した地域が半径30km範囲外にもある。100ミリシーベルトとは、前述の1ミリシーベルト、10ミリシーベルト、100ミリシーベルトの基準からすると、発癌の確率が0.5%増す値であり、ギリギリの値である。政府の説明によるとSPEEDIの値は、乳幼児が24時間屋外にいたと仮定したワーストケースの値であり、実際にはその4分の1から10分の1の値になると主張しているが、それにしても高い値である。この地域の住民はそろそろ避難を開始すべきであろう。また、等価線が円形でないことに注目していただきたい。つまり、避難範囲は半径何キロとは言えず、地域によって異なるということである。SPEEDIでは図で表されるので分かりやすいが、現在SPEEDIはあまり活用されておらず、特に福島については調整中になっていて値が分からない。是非ともSPEEDIを活用して欲しいと思う。
SPEEDI リアルタイムデータ
http://www.bousai.ne.jp/tex/index.php
SPEEDI 防災技術開発 NNET
http://www.bousai.ne.jp/vis/torikumi/index0301.html
平成23年3月23日 原子力安全委員会プレス発表
http://www.nsc.go.jp/info/110323_top_siryo.pdf
当ブログ SPEEDIによると30キロ圏外でも“内部被ばく”注意報
http://cyberbaba.blog57.fc2.com/blog-entry-203.html

なお、福島県内の放射線量はここから確認が可能である。
http://www.pref.fukushima.jp/j/
「原子力災害情報」の各欄から種々の測定値へのリンクがある。表を参考に積算すれば累計被曝量が分かるが、是非とも累計被曝量とグラフも発表していただきたい。またここの表と図3のSPEEDIの結果を見ると、飯舘村が共に値が高く相関があり、十分両者とも信頼できると考えられる。
3/28日追記
SPEEDIの予測はあまり当てにならないという情報をいただいた。風向きの予想などが基本的に天気予報と同じこと、原発から排出される放射性物質、放射線が厳密に測定されていないことがその理由である。これは外国の風向き予想システムにも言えることである。参考程度に留めて、各地の放射線測定実測値より、被曝量累計値を計算する方が有効かと考えられる。そうだとして実測値で計算しても40キロ圏の飯舘村などはもう注意報レベルであるのは変わりない。


さて現状の状態が続いたとして、つまり放射線量、放射性物質量が1年を通じて現状の数値とあまり変わらないとした場合には、避難範囲はもっと拡大されるべきだろう。またその可能性は十分に高い。
東日本大震災:福島第1原発事故 枝野官房長官、一時帰宅認めず
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110328dde002040035000c.html

拡大した場合の避難範囲については上述したように円形にならないので、半径何キロとは言い難く、各地域ごとに積算をしなければなんとも言えないが、計算自体は簡単である。市町村ごとに是非計算をして発表していただきたい。

そこで、ここでは外国大使館の出している避難範囲を基に大雑把な避難範囲を推測してみる。外国人の場合、日本人より圧倒的に数が少なく日本人より身軽なので、あらかじめ避難範囲を広めに設定することが可能なので、外国大使館の避難指示勧告が最終的な最大避難範囲とほぼ一致すると考えられる。はっきり根拠を示して最も合理的な避難指示勧告を出しているのはイギリスで、半径50kmである。メルトダウンについても想定済で、原子炉複数台が最悪の状態になったばあいも想定済の範囲である。
日本の原発についてのお知らせ;英国大使館 3月16日
http://dl.dropbox.com/u/463813/UKpressconfonJapanesenuke.pdf
英大使館会見邦訳まとめ 3月15日
http://togetter.com/li/112284
その他の大使館で一応根拠があって発表したと考えられる避難範囲は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、カナダの80kmである。(参考ニュース記事は削除されいて見当たらない)
チェルノブイリの避難範囲は30kmである。
Wikipedia チェルノブイリ原子力発電所事故
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85

以上より、大雑把に言って半径50km前後が、現在の状態が1年を通じて続いた場合の合理的避難範囲と考えられる。しかし繰り返すが、円形ではないので、地域ごとのデータを調査する必要がある。


・首都圏への影響予測
影響は2つに分けて考える必要がある。1つは体外から浴びる放射線量であり、もう1つは経口で摂取する放射線量である。

まず体外から浴びる放射線量から。東京新宿区での1時間当たりの放射線量は大雑把に見て、原発事故前で約0.03マイクロシーベルト、事故後で0.1マイクロシーベルトで約3倍程度になっている。
都内の環境放射線量調査1日単位の測定結果
http://ftp.jaist.ac.jp/pub/emergency/monitoring.tokyo-eiken.go.jp/monitoring/past_data.html
これが1年続いたとすると、被曝量累計は約0.9ミリシーベルトになる。
0.1マイクロシーベルト × 24時間 × 365日 = 876マイクロシーベルト = 0.876ミリシーベルト
前述した年間1ミリシーベルト、10ミリシーベルト、100ミリシーベルトの基準からすると、1ミリシーベルト以下であり、体外から浴びる放射線量はそれだけであるなら問題ない。

次に経口で摂取する放射線量について。東京では3月22日乳児の摂取基準値、1リットルあたり100ベクレル以上の210ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたが、27日現在では検出されていない。
東京・金町浄水場、放射性ヨウ素「不検出」(asahi.com 2011年3月27日)
http://www.asahi.com/national/update/0327/TKY201103270181.html

仮に1リットルあたり100ベクレルのヨウ素水を1年間毎日1リットル飲んだと仮定して、累積被曝量がどれくらいになるかを計算してみると、約0.8ミリシーベルトになる。
100ベクレル × 1リットル × 365日 × 0.022 = 803マイクロシーベルト = 0.803ミリシーベルト
0.022はヨウ素131のベクレルからマイクロシーベルトへの換算係数。
再び前述した年間1ミリシーベルト、10ミリシーベルト、100ミリシーベルトの基準からすると、1ミリシーベルト以下であり、水から摂取する放射線量だけなら、1年間飲み続けても問題はない。成人の基準値1リットルあたり300ベクレルの水を毎日1リットル1年間飲み続けると、上記の3倍の2.4ミリシーベルトとなり微妙になってくる。しかし水の汚染は現時点では継続的ではないので、現状のように単発であれば気にする必要は全く無い。

以上、原発の状態がこれ以上大きく悪化する可能性はほとんどないこと、この状態が今後ずっと続くと仮定しても、体外から浴びる放射線量と水から摂取する放射線量の合計が1ミリシーベルト前後なので、東京については全く心配する必要がないと考えられる。ただし、水以外の食物から摂取する放射性物質については、今後注意する必要も出てくる可能性がある。
4/3日追記
ここでの考察には呼吸による吸引内部被曝が含まれていなかった。吸引内部被曝は、大気中放射線外部被爆とほぼ同量と見てよいようである。それを加算すると、東京では年間約2mSv被曝することになる。これは自然放射線による被曝を含み、食品からの内部被曝を含まない。多いか少ないかは各自の感覚によるので、ご自分で判断していただきたい。
ちなみに被曝経路をまとめると、大気中放射線、飲料からの内部被曝、食品からの内部被曝、呼吸からの吸引内部被曝の4つである。
吸引内部被曝が大気中放射線被曝とほぼ同量という根拠

http://d.hatena.ne.jp/T-norf/20110321/Radiogen2
http://takedanet.com/2011/04/45_14ad.html

・中間地域での影響予想
中間地域とは原発から30km以上で、上記で計算をした東京250km以内の範囲の地域である。それぞれの地域で独自に計算する必要がある。この計算は本来国または地方自治体が計算すべきであるが、個人で計算しても上記のように簡単にできるので、心配な方は計算することをお勧めする。特に心配なのは30kmから80kmくらいまでの地域である。場所によっては避難した方が良い場所もあるので、是非確認していただきたい。またSPEEDIの活用を国に強く要望する。


・半径250km外での影響予想
たまに放射性物質が少量含まれた雨が降ったりするなどの可能性もあるが、全く心配する必要はない。ただし食物はどこからでも来る可能性があるので、食物には注意が必要。


・海への影響予想
データが少なすぎて全く予想できない。しかし現時点ではまだ海への流出は少ないと考えられ、とりあえずは心配ないであろう。しかし今後影響が出る可能性もあるので、十分な注意が必要と考えられる。


・農作物への影響予想
データが少なすぎ、また雨などの天候の影響が大きいので予想できない。しかしすでに影響は広範囲に出ている。今後注意が必要であろう。また将来政府が基準値を変更する可能性もあるので、そちらの動きも注意したい。政府基準値を頭から信じたり疑ったりするのではなく、客観的に計算してみる必要がある。


※この予想は今後数ヶ月くらいは有効だと考えられますが、事態が収束するかどうかなどを含めて予断を許しません。また海や農作物への長期的影響は全く未知数です。引き続き最新の情報に注意をしてください。


当ブログ原発事故関連記事
3/18福島原発今後の予測
福島県放射線量そろそろ限界
SPEEDIによると30キロ圏外でも“内部被ばく”注意報
3/28福島原発今後の予想
福島原発今後、食品放射性物質基準値は妥当か
福島原発今後の予測被曝量計算方法
乳児ための放射性母乳傾向と対策
福島原発プルトニウムの危険性評価

社会・科学  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  ↑Top

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲TOP

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://cyberbaba.blog57.fc2.com/tb.php/204-727e550e

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲TOP

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。