QLOOKアクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告  |  ↑Top

2012/03/16 (Fri) 21:30

福島原発プルトニウムの危険性評価

東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散したとみられるプルトニウム241を、放射線医学総合研究所などが福島県内で初めて検出し、2012年3月8日英国の科学電子雑誌に発表した。
再びプルトニウムの危険性が一部でクローズアップされているが、どの程度の危険性があるのか独自に評価してみた。

核種 放出量
(Bq)
経口摂取
実効線量係数
(Sv/Bq)
吸入摂取
実効線量係数
(Sv/Bq)
主な放射線
の種類
強さ
(MeV)
物理的半減期
(年)
人体での
蓄積場所と
生物学的
半減期
Cs-134 1.8京 1.9×10-8 2.0×10-8  β,γ 0.6580 2.1 筋肉・全身
2~110日
Cs-137 1.5京 1.3×10-8 3.9×10-8  β 0.5140 30
Pu-238 190億 2.3×10-7 1.1×10-4  α 5.4990 87.7 骨/50年
肝臓/20年
生殖腺/-
Pu-239 32億 2.5×10-7 1.2×10-4  α 5.1570 24065
Pu-240 32億 2.5×10-7 1.6×10-5  α 5.1680 6537
Pu-241 1.2兆 4.8×10-9 1.7×10-7  β 4.8970 14.4
表1 セシウムとプルトニウムの福島原発からの放出量、実効線量係数、線種、強さ、半減期

ここで実効線量係数とは、ベクレルからシーベルトへの換算係数である。シーベルトは人体へ影響度を表す。実効線量係数は年齢によって異なるが、年齢別の詳細なデータが入手できなかったので、17歳以上の成人のデータを用いた。

表1を元に、セシウム137を基準として1とした場合の放出量、実効線量系数、影響度を計算する。ここで影響度は以下の計算を行った。
影響度比 = 放出量比 × 実効線量係数比

核種 放出量比 経口摂取
実効線量係数比
吸入摂取
実効線量係数比
経口摂取
影響度比
吸入摂取
影響度比
Cs-134 1.20x10+0 1.46x10+0 5.13x10-1 1.75x10+0 6.15x10-1
Cs-137 1.00x10+0 1.00x10+0 1.00x10+0 1.00x10+0 1.00x10+0
Pu-238 1.27x10-6 1.77x10+1 2.82x10+3 2.24x10-5 3.57x10-3
Pu-239 2.13x10-7 1.92x10+1 3.08x10+3 4.10x10-6 6.56x10-4
Pu-240 2.13x10-7 1.92x10+1 4.10x10+2 4.10x10-6 8.75x10-5
Pu-241 8.00x10-5 3.69x10-1 4.36x10+0 2.95x10-5 3.49x10-4
表2 セシウム137を1とした場合の放出量、実効線量系数、影響度

表2を見ると以下のことが分かる。
経口摂取で同じベクレル数摂取した場合、プルトニウム(Pu-238, Pu-239, Pu-240)はセシウムに比べて約20倍危険である。吸入摂取で同じベクレル数摂取した場合、プルトニウム(Pu-238, Pu-239)はセシウムに比べて約3000倍危険である。しかしプルトニウムの方が放出量が圧倒的に少なく、総合的な人体への影響度は誤差を2倍程度に多めに見積もったとしても、経口摂取の場合で10000分の1、吸入摂取の場合で100分の1程度に過ぎない。

また、上記の影響度の計算は、プルトニウムとセシウムの存在比率が放出量比とどこでも同じであると仮定した上での計算である。実際にはプルトニウムはセシウムに比べ重い元素なので、遠くまで拡散しにくい。もちろん一部は遠くまで飛び、外国まで飛ぶ可能性も十分あるが、原発から遠くなればなるほどセシウムとの存在比率は小さくなり、従って影響比も小さくなる。逆に原発に近ければ影響比は大きくなる。プルトニウムのセシウムに対する存在比が放出量比と同じになる地点、言い換えれば吸入摂取影響度比が100分の1以上になる距離はどの程度であるか、これは単なる推測だが、原発敷地内程度、どんなに遠くても避難地域内にあると推測される。そしてその範囲外では吸入摂取影響度比が100分の1以下になることになる。

従って一般人へのプルトニウムの影響は無視して良いと考えられる。逆に原発作業員は吸入しないようにするべきと考えられる。

おそらく放出量に誤魔化しがあると疑う人も多いと思われるが、10倍誤魔化していたとしても吸入摂取影響度比でまだ10分の1、100倍誤魔化していたとしてようやくセシウムと同等の危険性である。100倍誤魔化すのは絶対にと言ってよいほど不可能で、10倍誤魔化すのもほぼ不可能であり、かつそれでも吸入摂取影響度比10分の1はまだ誤差範囲と言える。しかも、セシウムとプルトニウムの存在比率がどこも一定であると仮定した場合の話である。従って誤魔化せる範囲での誤魔化しがあったとしても上記の一般人へのプルトニウムの影響は無視して良いという結論は変わらない。

プルトニウムの飛散については、以下が詳しく分析している。
buveryの日記 2011-11-06 私が、『福島のプルトニウムは無視して良い』と考えるわけ
http://d.hatena.ne.jp/buvery/20111106

表1作成のための参考資料URL
子供を守ろう SAVE CHILD 【放射能】福島第一原発から飛散した主な放射性同位体(核種)全31種・放出量・具体的な人体への影響など
http://savechild.net/archives/3891.html
緊急被ばく医療研究のホームページ ≪内部被ばくに関する線量換算係数≫
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html
Plutonium dispersal and health hazards from nuclear weapon accidents
http://www.reocities.com/m_v_ramana/nucleararticles/pu_dispersal_curr_sci.pdf
プルトニウム241の検出が論文発表されたことの意味とは
http://togetter.com/li/270088

補足:上記資料中に吸入タイプという言葉が出てくる場合があるのでその解説。
●Type F: 速い吸収=吸着した物質は容易に呼吸管から体液に吸収される
●Type M: 中度の吸収=吸着した物質の、呼吸管から体液への吸収率は中程度
●Type S: 遅い吸収=吸着した物質は呼吸管で比較的不溶 (insoluble)
の3種に加えて、気体または気化しやすい物に対して、
●Type V: 極めて速い吸収=吸着した物質は、線量計算の目的で、呼吸管から  直ちに体液に吸収されるものと仮定する
http://blog.livedoor.jp/pierres_blanches/archives/51734810.html

その他参考URL
原発事故で拡散、プルトニウム241初検出(2012年3月9日08時04分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20120308-OYT1T01249.htm

当ブログ原発事故関連記事
3/18福島原発今後の予測
福島県放射線量そろそろ限界
SPEEDIによると30キロ圏外でも“内部被ばく”注意報
3/28福島原発今後の予想
福島原発今後、食品放射性物質基準値は妥当か
福島原発今後の予測被曝量計算方法
乳児ための放射性母乳傾向と対策
福島原発プルトニウムの危険性評価

社会・科学  |  トラックバック(1)  |  コメント(0)  |  ↑Top

Comment

コメントを投稿する


 管理者だけに表示  (非公開コメント投稿可能)

▲TOP

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://cyberbaba.blog57.fc2.com/tb.php/238-f8a510cc

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

●-

管理人の承認後に表示されます
2012/04/08(日) 07:26:52 |

▲TOP

 | HOME | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。